こんにちは。今回は1か月間ほど使い続けていた「カバルドン+すなかきパッチラゴン」を基本先発として採用した構築を紹介したいと思います。
成績
1月
シャロン杯休日2・・・9ー1(3位)
シャロン杯平日3・・・7-0(2位)
シャロン杯平日4・・・7-0(1位)
↓
シャロン杯スタートーナメント準優勝
global Challenge 2021 winter 最終レート1740
ランクバトルシーズン14・・・最終レート1905
てるチャレ#8・・・予選敗退(4-3)
構築の流れ
軸
まず、軸にダイマを選択しました。相手していて単純に強かったこと、増えていたに何度もボコボコにされていたので、に強いポケモンを基本のダイマックスエースにしたかったことが理由です。
は後発ダイマックスを基本の動きにすることにしました。先発だとかいでんぱ、バークアウトといった対策した選出をされたり、交換で簡単に受け切られたりしてしまうためです。
先発の選択
後発を考える上で、先発は特に重要です。先発に必要だと考えた要素は大きく4つあります。
①に強い
まず一番に意識したのがこれです。環境に多く、対策を怠ると簡単に破壊されるパワーのある並びなので、基本先発はこの並びに不利を取らない二匹にする必要があると考えました。特にはに弱いので、一体は地面タイプを入れたいと思いました。
②あくび
後発で勝てないパターンとして、「先発2匹をわるだくみや瞑想などの起点にされ、裏のダイマがワンパンされたり突破できなくなったりする」、「がタイプ上苦手なに暴れられる」が挙げられます。これらを共通して回避する方法として、「あくび」が有効だと考えました。「あくび」があれば積みの起点にされることを避けたり、先発のを後発に流しておいて(または眠らせておいて)がダイジェットやダイスチルを積んだ状態で対面させることが可能になります。
③S操作が可能
相手ポケモンのすばやさを下げておくことで、裏のが上を取れるようにしておきます。上を取ることで、一匹倒しながらビーストブーストを発動する動き、ダイスチルを撃つことで上から防御を上げる動きが可能になります。Sダウン技、麻痺、後攻の尻尾トリックなどの選択肢があります。
④ダメージを出せる
で全部倒しきるのは簡単ではないと思い、先発でも大きく削りを入れたい、可能であれば残数を減らしてしまいたい、と考えました。
これら4つの要素を満たす並びとして思いついたのが
+
の並びです。
2匹ともに強く、特化じしゃくでんげきくちばしでを乱数で1撃(砂ダメ込みで大体落とせる)、「あくび+高火力」による起点回避能力、のがんせきふうじとのでんじはによるS操作、は高耐久なので安定してにあくびを入れられる、と条件をしっかり満たしていて対応範囲も広そうでした。
試してみたところでんげきくちばしで負担をかけながらあくびで場を荒らしていく動きが強力で、あくびを無効化するために後投げしてきたをでんくちで一撃で葬ることができる、という相性の良さもありました。感触が良く不利を取る相手が少なかったので先発+の並びを決定しました。はさすがに苦手ですが交代やあくびを駆使すれば対応できると考えました。
使っている途中で気付いたのが、あくびを入れた電気半減ポケモンにでんげきくちばしを撃つと、
交代→交代先に大ダメージ
居座り→でんくちが入らないので倒せずに寝る→のビーストブーストの起点が完成
とどっちにしろ有利をとれる択を迫れるので非常に強力な動きでした。
+の並びは、この「あくび」と「でんげきくちばし」の相性の良さ、「すなおこし」+「すなかき」の相性の良さからかなり噛み合っていると思いました。
が決定
4匹目
4匹目に選んだのはです。上の3体だけではに勝てないので氷の一貫を切れるいかく持ちが欲しかったです。またがかいでんぱやじこさいせいでを止めてくるので、それを防げる「ちょうはつ」を覚える点も優秀です。
5匹目
この4体+@でしばらく回していました。ここで気付いたのが、
雨パが無理すぎること
水技の通りが良くの処理ルートも薄い。には有利ですが結局に縛られているので倒せない、その間に催眠食らって涙、みたいな試合ばかりで全く勝てませんでした。
対策の必要性を感じ、「手助けダイストリーム」、「ダイストリーム+さいみんじゅつ」に両対応できる動きを考えた結果、「よりも速いチョッキ持ちのフェアリータイプでダイフェアリーを撃つ」ことで解決すると考えました。は当然対策には有効ですが同居しているに倒されてしまうのでやめておくことにしました。
最終的にを選びました。チョッキがあるおかげで晴れパにも強く、汎用性もあっていい感じでした。対では、サイコフィールドがあるおかげかダイフェアリーを警戒されることはあまりなく、雨パへの勝率も一気に上がりました。
ちなみに、も候補でしたがの方が火力出せるのが強かったので見送りました。
6匹目
ここまでできついのがとでした。 はこちらからの打点が薄く、ラム剣舞型だとあくびでも流せません。はがいるとはいえ後発の動きを邪魔してくるので厄介でした。それをふまえ6匹目はこの2体に有利をとれる地面氷タイプのポケモンが必要だと考え、マンムーを採用しました。襷がカバの砂で潰れないのが嬉しいです。
で完成。
個別解説
カバルドン
持ち物:オボンのみ
仕事を少しでも多く行うために選択。高耐久のポケモンなので発動機会はとても多いです。や相手にダイマを切られたとしても行動できるイトケのみ(水半減実)もありだと思いました。
特性:すなおこし
のすなかきを起動したり、相手の襷を潰したりできるのが非常に偉いです。
実数値:215(252)‐132‐154(12)‐×‐123(244)‐67
H・・・耐久を高めるために振り切り。
B・・・珠のA‐1ダイアイス確定耐え。(83.2~99.0%)
D・・・残り。
もともとBは高いのでB振りは最小限、多くはあたりに動かせるようDに回しました。
技構成:あくび/10まんばりき/なまける/がんせきふうじ
あくび
採用理由の一つで、やを流したり、にわるだくみを積まれるのを防ぐために撃ちます。その他ダイマックスを切ってきそうな相手に撃ってみたりします。入りのパーティにあくびを撃つのは一見弱い行動に見えますが、次のターン相手は裏からを出すことを強制されるため、交代読みのでんげきくちばしが滅茶苦茶通ります。
10まんばりき
タイプ一致打点で、普通に削りたいときに撃つ技です。特に辺りに撃つことが多かったです。隣にがいるので「じしん」はやめておきました。
なまける
HP管理をすることで何度もあくびを撒く仕事が可能になり、相手からするとかなり厄介な技です。のダイスチルで硬くして詰ませることもできます。TOD勝負になった時にも強いです。
がんせきふうじ
相手のSを下げることで、裏のカグヤが上を取れるようにします。また、地面技が通らない相手を削りたい時の打点にも一応なります。
(体感ダイマックス率8%)
パッチラゴン
持ち物:じしゃく
でんげきくちばしの威力を高めることで、並耐久の非ダイマポケモンは一撃で倒せるようになります。下で参考のダメージ計算を載せています。
特性:すなかき
この特性のおかげで多くの相手の上を取れます。上からでんくち撃ったりでんじはを撒いたりできます。
実数値:166(4)‐167(252)‐110‐×‐90‐127(252)
A・・・でんげきくちばしで大きく負担をかけるために全振り。性格補正をかけることでを砂ダメ込みで大体落とせます。
S・・・準速。最速だとを抜けますがはそもそも有利な相手なので抜く必要はないと判断。最初はSを削っていましたが、砂が舞ってない時のやエレキネット込みで色々な相手に抜かれるのが嫌だったので準速にしました。
H・・・と並んだ際のダウンロード対策。(Bに振るとCが上がってしまう)
技構成:でんげきくちばし/でんじは/まもる/ワイドブレイカー
でんげきくちばし
高火力をぶつけて相手ポケモンに負担をかけていきます。はりきりじゃないは火力が舐められがちなイメージがありますが、じしゃく先制でんげきくちばしはすなかきでも相当な火力が出ます。
→参考ダメージ
H4109.6~129.6%(確定1発)
H25297.4~114.6%(乱数1発 81.2%)
H4悪90.9~107.3%(乱数1発 43.7%)
H4ダイマ105.4~124.6%(確定1発)
あくびを入れたポケモンに撃つ動きが特に強いです。
でんじは
S操作技。のような速くてのでんげきくちばしが通らない相手は、麻痺させて裏のが上から動けるようにします。また、に対してはコンボ始動役を上から麻痺させて行動順をずらすことで、1ターン目の高火力から逃れられるようになります。
まもる
トリックルームが切れるのを待ったり、のダイロックを待ったりと用途は様々です。
ワイドブレイカー
はでんげきくちばしで火力を出せるとはいえその他の攻撃技は正直微妙な火力です。ダメージを与えたい時は基本的にでんげきくちばしを撃てばよいと考え、追加効果が優秀な技を4枠目に採用しようと考えた結果、「ワイドブレイカー」を選びました。対面で撃つことで一発であれば攻撃を耐えられるようになり、場に居座れます。交代や守るで普通に攻撃を凌ぐのが最善ではありますが、それができないようなときの中間択として使えます。
(体感ダイマックス率3%)
テッカグヤ
持ち物:いのちのたま
ダイマエースとしての火力が欲しかったので。珠の火力のおかげで高耐久勢へのごり押し性能が大きく高まります。
特性:ビーストブースト
採用理由のひとつです。先発で場を作ってからこのポケモンで1匹倒し、特性でとくこうを上げてそのまま全抜き、という形を狙います。
実数値:173(4)‐×‐123‐174(252)‐121‐113(252)
C:エースとしての火力を求めて性格補正もかけて全振り。
S:1段階上昇で最速100族を抜けるように準速。
H:余り。
技構成:エアスラッシュ/ラスターカノン/メテオビーム/まもる
ダイジェットの媒体として主に使用します。後ろから出してダイジェットで一匹倒し、ビーストブーストで込みでCとSが上昇したで2匹目も倒す、というのが理想の展開です。
ラスターカノン
ダイスチルの媒体+タイプ一致技であり、対で特に重宝します。
メテオビーム
、、への打点で、あるとないとでは攻撃範囲が全然違います。また、後ろに残したのすなかきを発動させるために撃つこともあります。
まもる
「あくび」で相手が眠るのを待ったり、トリルや追い風が切れるのを待ったりするために便利です。に縛られている時にも有効です。
(体感ダイマックス率80%)
ガオガエン
持ち物:フィラのみ
対を考えた時に場持ちを高めたかったのでピンチベリーを選択。受けだししたりフレドラの反動もあったりで発動機会は多いです。
特性:威嚇
対のほか、やギガインパクトなどに有効に働きます。
実数値:201(244)‐135‐123(100)‐×‐144(164)‐80
H:奇数調整で限界まで。サポートの役割が中心のポケモンなので耐久を高めたいです。
B・D:前提としては相手に先発で投げたいポケモンでした。理由としてはいかく、ちょうはつ、すてゼリフを絡めることで様々な選出に対応しやすく、トリルを枯らすのにも便利だったからです。ここで意識する必要があるのがの特性、ダウンロード。Cが上がったは普通に強すぎるので、Aが上がるように調整する必要がありました。
・ダブルバトルだとダウンロード調整は隣も含めて考える必要がある。
・の横によく並ぶのは
・はB110D90
・並んだ時に2匹の合計がD>Bになるようにしたい
→よってはD-B>20になるようにしたい
・対を考えるとできるだけBも削りたくない。
このように考えた結果、B123(100) D144(164)に決定。ちょうど特化珠のダイロックを耐えられる調整にもなりました。
S:無振り。ダイジェットに乗せることがそこそこあるので落とす必要はないと判断しました。ただトリル下でに確実に上から挑発を撃ちたいシーンもあり、若干落としても良かったかもしれません。
詰めに。相手1匹の行動を止めながらでダイジェットを積んで上を取る、という動きが強力です。
サイクルを回すために。攻撃に振っていないこともあり、とんぼがえりよりもすてゼリフの方が有効な場面が多いと判断しました。対入りではにいかくを入れられるように裏に控えさせるようプレイしました。
ダイマが切れた、、を削るのに優秀です。
ちょうはつ
最初は他に欲しい技も思いつかなかったので「まもる」を採用していました。正直滅茶苦茶強かったのですが、の横のがダイアースなので硬くなって自己再生連打されて倒せない、といった事態が多々発生したので「ちょうはつ」を採用しました。への「かいでんぱ」も防げるのが優秀です。
(体感ダイマックス率4%)
カプ・テテフ
持ち物:とつげきチョッキ
対で絶対勝てるようにするために。晴れに突っ張れるのも強い点です。
特化珠の手助け雨140ダイストリーム・・・ダイマに52.8~62.2%
特性:サイコメイカー
エスパー技の火力が上がるので。ミストフィールドをかき消してカバのあくびを通す動きは可能ですがほぼやりません。
実数値:175(236)‐×‐95‐200(252)‐135‐118(20)
H:砂ダメ意識の16n-1調整。
C:、やその他諸々を一気に削るために全振り。
S:余り。ダイジェット1回で最速抜き。BやDに振っても耐えられる範囲があまり変わらなかったのでSに振るのが1番有効だと考えました。
技構成:サイコキネシス/マジカルシャイン/サイコショック/しぜんのいかり
タイプ一致の通常打点で、特性と相まってかなりの火力が出ます。
タイプ一致の通常打点で、ムーンフォースもありでしたがサイドチェンジやこのゆびとまれを無視できるという点でマジシャを選択しました。
Bの方が低いなどに多くのダメージを与えるほか、瞑想やダイアースなどで特防を上げられていた時などに有効です。
フィールドを取られてしまったりとくこうを下げられてしまったりした時に置物になるのを嫌って採用しました。雑に相手を削ることができます。また、「しぜんのいかり+のダイマ技」で一見きつい相手も倒しながらビーストブーストを発動させる動きができるのが強いです。
その他、10まんボルト(対用)、エナジーボール(対用)も技枠によっては欲しい技でした。
(体感ダイマックス率4%)
マンムー
持ち物:きあいのタスキ
耐久が低めのポケモンなので襷。砂で潰れないのが偉いです。
特性:どんかん
いかく無効が強いです。
実数値:185‐182(252)‐100‐×‐81(4)‐145(252)
襷持ちなので耐久に振る意味もなかったのでASぶっぱ。環境のがほぼいじっぱりだったこと、速いが増えていたことを意識して最速にしました。
仮想敵の対での確実性を考え、つららおとしでなく命中安定のつららばりを選択しました。ただつららおとしで使っていた時にひるみで拾う試合もあったので、それぞれに強さがあると思います。
10まんばりき
が苦手ななどに刺さります。やと並ぶことがそこそこあるので「じしん」はやめておきました。
ミリ耐えした相手やちょっと削れたを縛れます。何かと便利です
まもる
ねこだましから襷を守るなど、大事に扱いたい時のために。
(体感ダイマックス率1%)
選出・立ち回り
基本選出
先発+
後発+or
あくびで場を荒らしながらでんげきくちばしでダメージを与えていき、できればどこかでS操作を挟んでおく、その後ダイマを通す、というのが基本の戦術です。相手にがいたらを先発に置いたり、いかくが刺さっていればを出したりと基本選出を少しずらしたような選出も多いです。基本的にはは出しません。
対ポリ2ザポス
先発+
後発+
ダウンロード対策の先発です。で削ったりワイドブレイカーで攻撃を下げたりしながらを使ってトリックルームを凌ぎ、で打開します。2回目のトリルは集中攻撃やちょうはつで防ぎたいです。
対バナコーポリ2
先発+
後発+or
これもダウンロード対策の先発。はチョッキのおかげでの前でも強気に動かせます。様子を見てをダイマさせることが多いです。
対雨
先発+
後発+or
初手でダイフェアリー+つららばりの集中でダイマを倒します。これが通れば大体勝ちです。は相手の裏にいるであろう意識の選出です。
対ドラテラ
先発+
後発+or
でんじはをに撃って行動順を逆にしながら、でにあくびを入れます。ねむったらその間にをダイマさせて倒します。も同様です。と同居しているとほぼ無理です。
他にもいろいろありますが、長くなるので割愛します。
問題点
・が重い
は単純にこちらからの打点が薄く、逆に向こうからは弱点を突かれるのがきついです。でんげきくちばしやとくこうを上げまくった、の攻撃をうまくぶつけて突破したいです。
はトリル下でとてもきついです。パーティ全体として水技の通りが良いので、トリルターンを凌ぎきるのがかなり難しいです。トリックルームを張らせずにで上から処理する、を場に着地させずにトリルターンを枯らす、のどちらかを目指します。
・じならし+入りがきつい
じならし弱保には「先発、でんじはで地ならし役の行動順を遅らせて初ターンの超火力を逃れている間にあくびを入れ、で打開」というのが基本の動きになっています。逆に言えばここまでしないといけない時点できつく、でんじはを外したりが同居していたりがダイサンダー持ちだったりするとかなりきついです。
そもそもこの先発が強制される時点で辛く、一緒に入っているやあたりを出されるとかなり厳しいです。
・ドラタンザンがきつい
地面打点が2つあるとはいえ、に上からワンパンされうるので無理寄りです。でんじはでお祈りする、なんとかあくび入れて眠らせてから良い感じに突破する、ダイマでがんばる、が主な対処法だと思います。相手が普通に突っ込んでくるのであればダイマでいけますが、交代されたりおにび入れられたりするとたちまち無理になります。
・が無理
ランクバトル、大会にて合計10戦くらいしましたが全敗しました。火力を大幅に上げたり能力上昇をリセットする方法が無いので、1回でも積まれるとほぼ突破できません。積まれる前に倒そうにも相手からすれば魂胆が見え見えなので技が通らないのがきつかったです。
最後に
ここまで閲覧ありがとうございました。の並びは予想以上に使いやすく個人的にかなりお気に入りでした。ただし上で書いたようにきつい相手やきつい並びも多く、取り巻きについては改善の余地ありだと感じています。変えるとすれば若干採用理由がフワフワしていた、選出が難しかったかなと思っていて、例えばをてんねんかえんほうしゃに変えれば若干に強くなるかな?と思ってみたり、をに変えれば水系に強くなるけどがきついなーと思ってみたり、まだごちゃごちゃしています。もし再び全国ダブルルールが始まったらもう少し考えてみたいです。
意見や質問、指摘などありましたらDMかコメントにお願いします!最後までお読みいただきありがとうございました!