こんにちは。今回は剣盾ダブルバトルシーズン9で2ロム最終2桁順位を達成できた構築を紹介します。
結果
剣盾シーズン9
メイン最終53位(レート1951)
サブ最終62位(レート1945)
構築経緯
前回私は「エルフエースバーン」 系の構築を使ったのですが、まだおいかぜ軸パーティへの理解が足りていないと感じていました。おいかぜ軸への理解をもっと深めたかったので、エルフーン軸の構築をもう一度組むことにしました。
構築の流れ
とりあえず前回使用したエルフエースバーンを基に考えることにしました。
前回の構築を簡単に紹介すると、
の6匹で、
・・・S操作役
・・・ダイマエース
・・・非ダイマの高火力
・・・非ダイマの高火力(水タイプへの打点)
・・・非ダイマの高火力、トリル対策
・・・いかく対策、補完枠
といった役割 となっています。基本選出は、
先発
後発
です。先発おいかぜ+ワイドフォースで削っていき、(トリル相手にはでふういんする)後発のダイマエースバーン+エラがみで高圧的に攻めていく構築です。
悪くはなかったのですが、環境が変わっていることも踏まえて改めてポケモンを考え直すことにしました。
ダイマエースの変更
まず第一に変更したいと思ったのが、ダイマエース「エースバーン」の枠です。は特性「リベロ」によってかなりの高火力を出せるポケモンであるのは事実ですが、「ガオガエン」や「しっとのほのお」などの採用が増えている現在の環境でエース運用するのには使いづらさを感じました。以前の構築は特性「まけんき」のナゲツケサルを「いかく」へのカウンターとしていましたが、ガオガエンがいるからといってを絶対に選出できるわけではないこと、先に処理されていかくを回されてしまうこと、などを理由にダイマエース自体を「いかく」や「やけど」で止まらないポケモンにしたいと考えました。
それからダイマエースは「タイプ一致のダイジェットを撃てる」という要素も欲しいと考えました。おいかぜが吹いている間に上からダイジェットを積んでおき、おいかぜが切れた後も上を取り続ける、という動きが強いと感じていたためです。
「いかく」や「やけど」で止まらない、タイプ一致のダイジェットを撃てる、この2つの条件を満たすいい感じのポケモンを探した結果、
の3体に絞られました。シンボラーやオンバーンなども一応条件を満たしますが、火力や耐久力を考慮した結果、候補からは外れました。
リザードン・・・ゴクエンのスリップダメージが偉い。耐久面ちょっと不安。
トゲキッス・・・高い特攻。耐久高い。優秀な技範囲。
スピンロトム・・・耐久高い。攻撃範囲が狭い。
ということで、火力も安定感もあるトゲキッスを採用することにしました。
取り巻きについて
まず「おいかぜ」役はとしました。新しく使えるようになったも先制おいかぜを撃てますが、HPが削れると先制できなくなること、脱出ボタンすりかえをしたかったことからを選択しました。「おいかぜ」は上から攻撃できるようになるため攻撃力が上がるのはもちろんのこと、相手ポケモンを倒してしまえば被弾回数も減らせるため、耐久力も上がります。
その他は、非ダイマで火力を出せるポケモンを置きたいです。トリルを止めながら削りもできる「イエッサン♂」、打点不足気味なアシレミロラプあたりに強い「ストリンダー」、上から殴るのが強い「ウオノラゴン」を前回と同様に採用してみることにし(ウオノはジェットで加速できることもあり鉢巻に変更)、前回の「ゴリランダーがきつい」という反省を活かして「ウインディ」を新しく入れました。
さよならイエッサン♂
この6体で回してみたところ、まずトリックルーム対策のふういんイエッサン♂に疑問を感じました。基本的にトリルを張られることは負けに直結するのがこの構築であるため、先発にサマヨールやポリゴン2などトリックルームを使えるポケモンが見えたらふういんを押すしかないのですが、のふういんは読まれやすく、初手でイエッサン処理されることが多くありました。そうなると次ターンのトリルを止めるのが難しくなったり、そもそも3対4から試合を始めるようなものなのでダメージレースで押し切られたりして厳しいです。だからといって初手でふういんを押さずに普通にトリルを決められたらやはり負けです。「ふういん」はトリックルームパーティーに対して初手から不利な択が発生することに気づき、別の方法をとることにしました。(こちら視点、ふういん択に勝ってやっと五分五分)
そこで良いと思ったのが「ちょうはつ」です。以前サマヨール+ハガネール軸のトリックルーム構築を使っていた時、予想外の「ちょうはつ」はかなりきつい印象がありました。予想外のちょうはつならサマヨやポリ2軸のトリルを高確率で止められると考えました。
ちょうはつ役は「エースバーン」を選択しました。ねこだましが受けにくいこと、ちょうはつが読まれにくいこと、「リベロ」による高い攻撃性能が魅力的でした。
さよならストリンダー
次に気になったのがストリンダーの枠です。ストリンダーのこだわりメガネオーバードライブは確かに圧倒的な火力を出せて役に立つ場面はありました。しかしこだわりメガネを持っていると「守る」を使えないため、「猫だまし+ダイマックス技」などで倒されアシレーヌへの打点を失うような試合が多々発生しました。かといってメガネを持たせないと火力が足りず、結局とくぼうの高いアシレやミロ、ラプラスに役割を持つことができなくなってしまいます。
ダイマックスしなくても+こだわりアイテムをもたせなくても高火力をアシレミロラプラスあたりに叩き込める神ポケいないかなーと探した結果...
↓
↓
↓
適役がいました。持ち物は「はりきり」の命中率を補うため「こうかくレンズ」として、非ダイマでの活躍を狙います。ちなみにゴリランダーも候補に上がりましたが、相手のダイマキッスとの殴り合いに弱すぎるので採用は見送りました。
さよならウオノラゴン
は「ダイマ水タイプへの打点」というの役割のほか、「物理の非ダイマ高火力」というの役割も持っています。そのためわざわざウオノラゴンを採用する必要はないと考え、別の役割を持ったポケモンに変える方が良いと考えました。
さよならウインディ
これで動かしてみた結果、
先発
後発
が基本選出として強力だと感じました。そしての役割がと被り気味だったことと、そもそも基本選出がゴリランダーに強めだったことから、は抜くことにしました。
ラスト2枠の決定
基本選出で勝てなそうな相手を考えてみます。
・指トリル系
・ブリムオン始動トリル
・まねっこトリル
・地面タイプ
指でちょうはつを吸われてしまうため、ブリムオンは特性「マジックミラー」でちょうはつを跳ね返されてしまうため、ちょうはつをする前にまねっこでトリルを張られてしまうため、それぞれトリルを止められません。それからウオノラゴンを抜いたことでどう見ても地面タイプが重く、バンバドロやドサイドンに絶望する未来が見えます。
残りの2枠でこれらにも強い構築にしたいと考えました。モロバレルやマシェード、シャワーズ、ガオガエンなど催眠技やバークアウトでトリルターンを枯らす方針で色々試しましたが、なかなかうまくいきませんでした。
理由として、
・エルフーンと同時選出をしてしまうと、打点が足りない。
・ブリムオンには催眠技が通らない。
・他のポケモンと特にシナジーがなく、選出がバラついてしまう。
などがありました。
トリルを枯らそうとする場合、どうしても攻撃力の低いポケモンを選ぶことになってしまいます。しかしエルフーン構築はエルフーン自体の攻撃力の低さを他で補う必要があるので、トリルを枯らそうとするのは合っていないと感じました。そこで、トリル展開を止められない相手は次のターンにトリルを返すことで対策にしようと考えました。
選んだのはポリゴン2です。高い耐久力で場に居座り続けやすく、トリルを返すのに便利です。また火力も中々あるので、打点としても見込めます。
ラスト1枠は、やはり地面タイプへの打点が欲しいです。、、が主な仮想的です。ラスト1枠は、「特殊の草タイプ」が条件を満たしていると思いました。ドサイドンやバンバドロは物理耐久が高いため、特殊技で攻めていきたいためです。ちなみにエナジーボール持ちのなども条件を満たしますが、ゴリランダーに弱いポケモンをあまり選びたくなかったので水タイプは除外しました。
考えた結果、フシギバナを選ぶことにしました。「キョダイベンタツ」が単純に強力なことと、広い技範囲、バランスの良いステータスなどが主な採用理由です。また「ダイソウゲン」をDアップ状態のバンバドロなどに耐えられるとグラスフィールドの回復込みで結構粘られたりしますが、「キョダイベンタツ」ならスリップダメージで押し込むことができます。
完成!
個別解説
エルフーン
性格:おくびょう
努力値:H252C172D84
実数値:167-×-105-119-106-149
追い風を吹かせた後、すぐに後発を出して攻めていきたかったので持ち物は「脱出ボタン」。それに伴って耐久に振ることにし、Hぶっぱ、ダウンロード対策でDに84、余りCです。おいかぜ張るのに素早さが関係ないのと、おいかぜ張った後は上を取れるのでSに振らなくても大丈夫だろうと考えました。通常時すりかえよりもエースバーンのふいうちが先に通るのは注意ですが、トリックルームがどうしようもない時にダイマエースをすりかえ→ふいうちの順で撃ち、退場させることができます。
攻撃技は火力、追加効果の点で優秀なムーンフォース。ウーラオスに通るのが強かったです。
「ちょうはつ」はトリックルームを止めたりキノコのほうしを止めたりしたかったので採用しました。
トゲキッス
性格:おくびょう
努力値:CS252H4
実数値:161-×-115-172-135-145
パーティのダイマックスエースです。環境のフシギバナにおくびょう最速はほぼいなかったため、おいかぜと併せてほぼ全ての葉緑素下フシギバナを抜くことができました(アルカナさんがおくびょう最速バナ使ってて焦った)。持ち物はダイマックスエースとしての性能を高めるため「いのちのたま」としました。ダイマックスして単体攻撃を仕掛けることを考慮すると、2分の1の確率で1.5倍の火力が出せる「ピントレンズ」よりも100%1.3倍の火力を出せる「いのちのたま」の方がこの構築では強いと考えました。
技について、エアスラッシュ、マジカルシャインは確定です。ダイジェットで味方も加速できるのが強かったです。パーティ全体で鉄壁ナットレイが重かったので命中安定ほのお技の「かえんほうしゃ」を採用。最後にパーティ全体でリザードンへの打点が「でんげきくちばし」しかないのが辛かったので「げんしのちから」を採用。リザードン入りにめちゃくちゃ刺さってMVPの技でした。「まもる」が欲しい場面もありましたが、この技構成で間違いではなかったと思います。
エースバーン
性格:いじっぱり
努力値:AS252D4
実数値:155-184-95-×-96-171
※非キョダイ個体
大体先発に投げる便利枠です。「ガエンサマヨで猫トリル」みたいな相手に対し、エルフエスバで投げてサマヨにちょうはつ集中することで確実にトリックルームを止められます。
持ち物はエースバーンにはガオガエンでいかくを回す、というのが上位での定石だと感じたので、いかくを無効化できる「しろいハーブ」としました。これによりガオガエンを跳び膝で返り討ちできます。 因みに「きあいのタスキ」も考えましたが、サマヨールにおみとおされた時にちょうはつを警戒されそうだと考えて辞めておきました。
攻撃技については、バナなどに撃てるかえんボール、ガエンなどに撃てるとびひざげり、脱出ボタンすりかえと相性が良く汎用性も高いふいうちを選びました。基本的にダイマックスはしないので「とびはねる」は採用しませんでした。
フシギバナの葉緑素を起動する可能性があったので一応非キョダイ個体にしました。
パッチラゴン
性格:いじっぱり
努力値:AS252D4
実数値:165-167-110-×-91-127
ダイマックスした 辺りをワンパンするのが仕事です。こうかくレンズを持たせることで「はりきり」の命中不安をある程度解消できます(外すときは外します)。「まもる」はこのポケモンを採用した1つの大きな理由で、大事に扱いたいときに重宝します。
それからは1ターン目に猫だまし+ダイジェットでよく狙われるのですが、は猫だましを受けると脱出ボタンで帰ってきます。はダイジェットを半減で受けられるパーティ内で唯一のポケモンなので、エルフーンからの引き先としての役割も果たしています。
基本的にはダイマックスしませんが、技外しが負け筋の時、ダイサンダーで催眠をカットしたい時、セキタンザン入りなどに対しダイマックスすることもあります。
ポリゴン2
性格:ひかえめ
実数値:192-×-124-147-125-81
トリックルームを返すのが主な仕事。ある程度の火力が欲しかったので性格は「ひかえめ」にしました。エースバーンやウーラオスの攻撃を耐えたかったのでBを厚くしたいところでしたが、相手のポリゴン2と対峙することが多いポケモンなのでダウンロード対策も切れませんでした。結局Bは陽気帯エースバーンの跳び膝耐え、D>BとなるところまでDを振り、残りC、余り4をSといった感じです。ただもう少し耐久に回して良かった気がしています。
技について、採用理由のトリックルームは確定、高耐久ポケモンの回復技は単純に強いのでじこさいせいを採用、タイプ一致技のトライアタック、ドラパルトへの打点となるれいとうビームを攻撃技として選びました。
最終日前日に採用を決めたポケモンでしたが、上手くはまってくれたと思います。
フシギバナ
性格:ひかえめ
努力値:HC252B4
実数値:187-×-104-167-120-100
※キョダイ個体
地面タイプへの打点として採用したポケモン。仮想敵の、、は素早さが高くないこと、おいかぜ+葉緑素ですばやさは補えると考えてHCぶっぱとしました。火力を補うために持ち物は「たつじんのおび」、草技については命中安定かつ連打しやすいエナジーボールを選びました。
仮想敵がそもそも少なく選出機会はあまり多くありませんでしたが、刺さっている相手には出していきました。
こちらも最終日前日に決めましたが良かったと思います。
選出と立ち回り
基本選出
先発
後発
8割くらいはこの選出です。エルフーンでおいかぜを撃ちながらエースバーンでダメージを与えていき、裏のダイマキッスとパッチで制圧していきます。エルフーン+ちょうはつしろいハーブエースバーンの並びは、猫トリル系、ガオガエン、バナコー、バンドリなどかなりの範囲の相手に有利を取れるため強かったです。セキタンザン入りにはまず脱出すりかえをして通れば勝ち、通らなければどこかでパッチラゴンにダイマックスを切って打開します。
(vsトリル、バナコー、バンドリ、スタン系、セキタンザン)あたりは基本この選出です。
vs指トリル入り
先発
後発(or)
この指止まれ+トリックルームは止められないため、初手に裏からポリ2を投げて次のターンにトリルを返しにいきます。トリルを返した後は、ダイマックス技やちょうはつでトリル再展開を封じて上から殴り倒していきます。もし相手がトリックルーマーの横に指持ちポケモンを並べてこなかった場合はちょうはつで普通にトリックルームを封じます。場合によっては初手からを投げることもあります。
vs入り
先発
後発(or)
基本選出と誰か一匹をフシギバナに入れ替えます。フシギバナを大事に扱って、地面タイプの処理を意識しながら立ち回ります。
vsおいかぜ軸
先発
後発
不利なマッチです。パーティが全体的にvsおいかぜを意識していなかったため、おいかぜを張り合った場合だと素早さで勝てないことが多いです。とりあえず初手はおいかぜ+@で入って、相手のエルフーンがおいかぜ以外の行動をしてくれれば次のターンに上からちょうはつを通して有利をとれます。基本的にはトゲキッスでダイジェットを積み、素早さで優位を取ることを意識します。
終わってから気づいたのですが、ポリゴン2を選出してトリル展開を狙ってもよかったです。
苦手な相手
イエッサンブリムオン
ブリムオンのトリックルームを止める方法がない上に、てだすけ珠サイコでポリ2が飛ばされるためトリックルーム返しができません。この先発で出されたらほぼ負けですが、とかで入ってきては裏のトリルアタッカー、みたいな相手が多かったです。それならばvs指トリルの立ち回りでなんとかなります。ただという基本の並びへの策がないのはさすがにまずかったです。
終わりに
今回の構築はかなり考え込んだ結果、自分の納得のいくものができました。特にエースバーンの型とパッチラゴンの持ち物、トゲキッスのげんしのちからが構築のポイントだったと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!